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組織と塊
先日、大見で指導のもとに鹿の脚をさばく機会があった。肉を適度な大きさに切り分けるというようなものではなく、筋肉と筋肉の間に包丁を丁寧に差し込み、引き離していく。土の中からわずかな鉱脈を探るように繊細な操作が求められる。切るではなく捌く。様々な働きを持った筋肉を解きほぐす。肉の塊ではなく、筋肉の組織だと認識すること。
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by shinichi-log | 2015-11-15 01:32 | Comments(0)
可視化される壁
グローバルな資本優位の世界では
資本と人の流動性は分かち難く結びつく。
資本の蓄積が進むところに、人も集積する。

そして資本は流れれば流れるほど持つものはより多く持ち、
持たざるものはますます難しいことになる。
そうして生まれる格差は、エリアの分布として可視化される。
結果、同じ一つの都市に二つの異なる民族が、隔りを持って存在することになる。

パリはその境界がどの都市よりも明確だ。
かつての城壁のように現在では超高速の車の流れが
この二つの民族を分断する。
内側は世界中の人々を魅了し、活気ある様々な催しがおこなわれる。
それに対して外側は、パリを維持する様々な機能を持ちつつも、見向きもされ無い。
結果、対立は先鋭化し、壁が築かれる。
(イスラエルとパレスチナの壁のようにそれは計画的に作られた)
その先にあるのはエスカレートする運命にある小競り合いだ。

東京は、この境界が限りなく入り組んでいる。
むしろそれはパッチワーク状に都市全域を覆っている。
一部のエリアは開発され尽くした結果、大きなセルを形成しているものの、
そのすぐ隣には時代に取り残されたような極小のセルが存在している。
対立はパリとは違った方法で見えないものとされているし、
その方法は対立を先鋭化させるのではなく、内側に取り込む。
見えないようにすることで、無いものとすることの危うさは、
なお潜在性として存在し続ける。

グランパリはこの境界の外側までを対象として含む。
東京から比べるとその一つ一つのセルはかなり大きいが
内と外の対立の激化を和らげるためのパッチワークへの変換が目論まれている。
それがうまく機能するかは、誰にもわからない。

今のところ、都市の境界が指し示す分断が、
最悪の結末を示しつつあるのかもしれない。
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by shinichi-log | 2015-11-15 01:21 | Comments(0)



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