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テレビの前に人はいるのか
昨晩の関西テレビの番組から。

アメリカでは大手のメディアのことをコーポレートメディアといい、イラク戦争後不信感が強まっているらしい。公共の財産たる電波を独占し、スポンサーに迎合した番組作りや、政府との癒着も問題になっている。そんな中、いわゆる独立系メディアの活動が盛んになってきているようだ。ケーブルテレビなどを使い、独自の視点で番組作りを行い、大手の放送局からの一元的な情報に対抗している。他民族国家ゆえに様々なマイノリティーが存在するアメリカだからこそ、多くの団体が自分たちの考えをわかってもらおうとするのだろうけれど。ここには電波や情報はみんなのもという強い現れがある。
また「パブリックアクセスチャンネル」という市民が持ち込んだ番組を、事前審査なしに放送するという制度からは、市民の情報発信の熱意や、それを支えるアメリカ人の独立心の強さを伺う事ができた。

では、大手の放送局が良質で意義深い番組を流していくような高い理念を持った体質にかわればいいのだろうか。CBSのエグゼクティブプロデューサーへのインタビューは印象深かった。(以下関西テレビのHPから)「確かに私たちは広告と視聴率の強烈なプレッシャーの中にいる。それでも社会問題に取り組んだ番組にも挑戦している。ところが数字がついてこない。テレビの前に人がいない。それじゃあ誰のために作るの?自分のため?」と。
この最後の問いは、単に報道業界の中だけでなく広くモノ作りに関わる人間に向けられている。
例えば建築においても、建築家がいくら現代の人のために一生懸命新しく批評性のある住宅を造っていったとしても、多くの人は結局は安全でリーズナブルなモノを求めているのだとしたら、建築家の活動は単なるエゴイズム以上のものにはならない。プロダクトや家具の世界にあっても、多くの大衆は安価でこぎれいな商品を求めているとするなら、デザインされ手の込んだ高額な商品は、ただ一部の裕福な人間のハイソな欲を満たすための道具に過ぎないんじゃないだろうか。

問題は、テレビの前に人がいない事(人はいるけど興味を持たないということ)だろう。
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by shinichi-log | 2007-08-29 13:21 | Comments(0)



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