Lecture Log4~kyoto Evening Lecture vol,2 山崎 亮/studio-L代表
kyoto Evening Lecture vol,2
『人口減少時代のデザイナーはどうやって仕事をつくりだすか。ランドスケープデザイナーによる新たな試みを通じて』
講師:山崎 亮/studio-L代表

今回の講師は、『マゾヒスティックランドスケープ』の著者であり、さまざまな公共プロジェクトに関わり、デザイナーとしての職能を拡張し続けておられる山崎亮さん。数年前にarchiforumのコーディネーターをされていたので知ってる人も多いかもしれない。

山崎さんの活動は、ただのデザイナーという域をこえ、様々なプロジェクトにマネジメントから関わり、ソフト面やプログラム面での取り組みを通じた空間の使われ方、市民との関わりかたをデザインされている。今回のレクチャーでも、単にお話を聞くというだけでなく、ここがまさにそのような人と人の関わりが発生する場になるために、その場にいた聴講者全員が軽い自己紹介をするという取り組みがなされた。少し戸惑ったが、その場にどのような方が集っているのかが分かる事によってなんとなく一体感が生まれるし、それによって山崎さん自身も話す内容が微妙に変化していくというのがおもしろかった。

レクチャーは200枚をこすスライドのもと、限られた時間でかなり駆け足で行われた。まずこれからの日本の人口の構造が示され、人口増加時代から人口減少時代への変化、それによって建築、特に公共建築の状況がどう変化するのかが示された。当然のことながら高齢化社会のなか、新設の公共事業は減り続け、修繕費、維持費は増え続ける。国土交通省の試算ではショックな事には、維持費すらまかなえ無いケースすら出てくることになっている。かつて巨匠の時代にはただまっていれば仕事は来たかもしれない。けれど確実にそんな時代にはない。ではどうするのか??


1つめは、海外に出て行く事。前回のレクチャーの井関さんがよい例だと思うけれど、中国や中東などグローバルに展開して新しいデザインを作り出していく事。
2つめは、リノベーションなどを行っていく。
3つめは、つくるからつかう(だったかな?)

で、山崎さんが取り組んでいるのは3つめ。
まずは、プロジェクトを作り出す事。そうしたソフトの形成の中から本当に必要なハード(建築だったりランドスケープだったり)に繋がっていく。studio-lではほんとに多くの企画書(デザイン事務所なのに!)を書くそうだ。当然採用される確立は低いけれど、アイデアのストックや「次の機会」というものを生み出せる。

そしてそういうマネジメントをすることから一歩進んで、今あるものをいかに使うのかという考えに向かう。使い方のデザインという話になるのかもしれないけれど、様は著書のマゾヒスティックランドスケープというタイトルが示す通り、人々が主体的になる事で、モノやランドスケープが受け身な状態をデザインする事なのだろう。OSOTOという雑誌や、町おこしなどにも生かされている。

話の中で個人的には、「Teambuilding」というプロジェクトに関わる人間をどうまとめるかという話が気になった。ここをうまく組み立てれれば、チームが主体的に行動し始めていく。そうするとそのプロジェクトへの関わり方を調整し、別のプロジェクトに時間が割ける。非常に見習いたい部分である。



そんな山崎さんにもロールモデルとして、oma/amoの存在は大きかったようだ。そこで思ったのが、デザインとマネジメントというのは切り離せないけれど、けして同じ平面で連続してはいけないということ。コールハースがAMOにマネジメント機能を付加せず、切り離してAMO を立ち上げたように。デザインするというのは、与えられた条件から(デザインに置ける問いを見つけ)答えを見つけ出す行為で、マネジメントやデザインというのはいかに問いを見つけ、解決のために必要な与件を見いだす事だと思う。だからマネジメントが問いならば、回答はモノを作る以外にも様々あるだろうし、それがモノを作るという事であれば、そこでデザインがどう答える事が出来るのかが必要になってくる。

通常、建築学科の課題に置いては、自分で問題を見つけ出し、それに対する回答をどのようにして建築で表現するかが必要となる。そのような、問いを見つけ、回答を出すという訓練をしつづけるarchitectという職能は、モノを作る以外の場面でもその能力を発揮していく事が出来ると思う。ただ建築を作るだけがarchitectの職能ではない。建築が建たなくなる時代の中でarchitectの可能性は逆に広がっていくのかもしれない。
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by shinichi-log | 2008-06-16 21:50 | Lecture log | Comments(2)
Commented by rdjauthrms at 2009-02-23 09:56 x
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Commented by ibenxwazpby at 2010-04-05 16:13 x
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