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やさしさと かなしさの 場
最新号のpenは絵本特集。

たぶんこの人も特集されているんだろうなと思ったら、当然のっていました。
絵本も描く人、荒井良二。。。以前情熱大陸で取り上げられているので、いまさらなんだけど、紙面の挿絵とコメントにやられてしまいました。やさしさと、でも、かなしさと。

彼の絵本には、これといったストーリーが無く、起承転結や落ちがある訳ではない。しかしその世界の中で読者は想像力を刺激され自由に遊び回る事が出来る。それって空間を、もっというと場をつくっているということとほとんど変わらない。ゆたかな生を発生させる場。言葉や意味で満たされた物語/空間は時として読者/体験者に窮屈さを与える。そうじゃないみんなが想像しながら作り上げる空き地。

では、そのような絵/場がどのようにしてかかれているのか。「描く時はまず紙を汚す事から始めます。そうすると頭でなく体が自然に動いて誘導してくれるんです」。理性や論理で細かくつめていくのでなく、どれだけ意識の外側で作り出す事が出来るのか。
荒井さんはそこで身体というようなキーワードを持ってきているが、むしろ自分の意識(脳みそ)から離れ、画面に意図が排除されていく中で、場としての性質がつくられていくことがおもしろい。

先日お話を聞いたAZUMIさんも最近興味のある事としてこうした自分の想い、理性、コントロールを超えたアプローチに興味を持たれていたことも思い出す。

そうして、自らの身体/感性を追求すると非常に個人的な想いでとどまってしまったり、時代の感性をというように最先端を求める方向に向かったりしてしまうことが多い中、荒井さんは「100年先の人に届けよう」という想いを持って描き続けている。


明日本屋さんに行ってみよう。。。
by shinichi-log | 2008-05-20 21:40 | daily
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