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ワンアイデアからワンアクションへ
仕事の関係で建築新人戦へ。
最優秀に選ばれたのは九州大学の作品。
町家に筋交いの壁(断面的に斜めの壁)を挿入するというもの。
一見ワンアイデアの大振りな案に見えたが、実際には筋交いの挿入というワンアクションで複数の課題にたいして言及している。ワンアイデアのおもしろさというよりも、ワンアクションの鮮やかさとでもいうのだろうか。ツッコミどころも多いかもしれないが、2回生後期の課題作品にたいして多くを求めすぎるのは如何なものかと思う。

ともあれ、このワンアクション。
実際はかなりコンテクストに依存している。
コンテクストが理解できなければこの操作の意味や意義がなかなか理解できず、単なる形態操作のためのワンアイデアとしてしか受け止められない可能性も高そうだ。逆に言うと、ワンアイデアはコンテクストに依存しなくても、そのおもしろさが伝わりやすいものと理解できるかもしれない。

今後、この作品はアジア大会にも出展されるようだが、そこでは木造の町家に筋交いをいれるということにたいする共通のコンテクストが成り立たない。では、いかなる戦略が求められるのか。丁寧にコンテクストを伝えたうえで、ワンアクションの意義を問うのか。もしくはワンアイデアとしてみせることで、コンテクストを共有しない場において作品のプレゼンスを問うのか。

明日はSDレビューの公開プレゼンが大学であるので、今日のような発見を楽しみに参加したい。
by shinichi-log | 2015-10-04 00:40 | daily
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