非対称な世界を繋ぐもの-山城大督「HUMAN EMOTIONS」(雑感)
山城大督の京都で初の個展「HUMAN EMOTIONS」が今日からArtzoneにて開催されている。山城君は、Nadegata Instant Partyというアートプロジェクトで活動していたり、蓮沼執太のPVをつくっていたりする↓映像作家。

5年前、京都芸術センターで開かれた展覧会の打ち上げで出会い、同い年だったということもあって、なんとなく知り合いになったのがきっかけで、その後インタビューをさせてもらったり、かぼそい繋がりかもしれないが、その活動に大変共感を寄せているアーティストの一人だといえる。

複数台のカメラを使って撮影された子どもたちのつくりだす状況を、その同じ場所で、複数のモニターに囲まれながら鑑賞する。画面に流れる映像は、今ここにいる場所で起った出来事で、今ここで自分は体験しているが、しかしそれらがパラレルに存在していることで、すべてはここではないどこかを強く感じさせるような体験を突きつけられる。

また、子どもという透明な存在が意識されればされるほど、その背後の環境が顕在化し、行為の主体と環境(そこには大人も含む)の非対称性が強く現れてくるようだ。この「非対称性」こそ世界のあらゆる衝突を生み出し、また同時に愛情(親が子を想うような)をつくりだす根源だと考えるとどうなるだろうか。山城くんが所属するNadegata Instant Partyのプロジェクトにも実はこの非対称性がとても強く意識されている。けれどもその構図の中において、無意識の内にそうした非対称な関係がうちくずされ混ざり合うような場面が生み出されている。徹底的な虚構をつくり出す先に、それでもなおその虚構をやぶるような瞬間を生み出す一体感は何によって生まれるのか。まあ、単純にその答えがEMOTIONだっていうのは少しはばかられるが、自我という反省的な視点(これもすでに自分の内部での非対称性)をもたない子どもの振る舞いを通じて、こうした問題について考えさせてくれる。

さきにも触れたが、(たしか)8つのスクリーンとそれをみる自分という9つ目のスクリーンによって体験されるその場所という経験自体も大変興味深かった。
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by shinichi-log | 2015-02-07 01:59 | daily | Comments(0)
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