古びない理念
京都信用金庫が60年代から掲げている理念の一つにコミュニティバンクという考えがある。これは信金が単なるお金のやり取りをするだけでなく、各店舗が地域に開かれ、地域を支える金融を目指した画期的な取り組みだった。そしてこの取り組みに関わっていたのが川添登が参加する民間シンクタンクCDIであり、その構想の実現のために各店舗の設計にあたったのが菊竹清訓だった。

今日、夏にRADにインターンにきていた本間さんが論文のため調査するという事でそのヒアリングに同行した。京信の専務理事でコミュニティバンクを提唱した前会長の息子さんでもある方に話しを伺い、すでに40年程経過するコミュニティバンクの考え方の新規さをあらためて感じさせられた。移動式支店や、ドライブスルーの窓口(しかも左ハンドル用)、各店舗に市民活動のための場を設けるなど、今こそ必要と思われる事がすでに行なわれている。また、そうした当時の店舗のあり方と、現代の新しい店舗の比較から、高度経済成長の時代が求めたコミュニティの作られ方と、現在の高齢化と人口減少の時代のそれが非常に大きく変化していることも実感させられた。けれども理念は変わる事無く受け継がれている。

現在菊竹さんによる店舗は老朽化と、設備の現代化にともない更新の時期を迎えているとの事だが、その建替えの大きな原因に都市計画上の影響、つまり道路の拡幅や駅前の区画整理などによって取り壊しが余儀なくされるということが例といて非常に多いというお話が非常に興味深かった。また、驚くべき事に建設当時は5年で更新される事が目指されていた店舗の耐用年数はそろそろ限界のようだ。とはいえ、ここで考えるべきは、何が更新されてされなかったか、そして建築の冗長性の担保がどのように働いていたのかを見ていく事ではないだろうか。


そのヒアリングに参加後、恩師の古山先生のところに進路相談。結局90分も話しをさせていただき、いろいろとクリアに。最近の活動の紹介などもお伝えする事ができ、ご意見も頂戴することができた。
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by shinichi-log | 2012-12-04 01:04 | daily | Comments(0)
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