ウルトラファクトリーCritical Design Lab.とAFH(Architecture for Humamity)が宮城県南三陸町志津川地区に番屋(漁師小屋)を建設する恊働プロジェクトをおこなっており、RADも参加している。今日、そのリサーチ結果の発表が参加している学生から行なわれた。その模様はここhttp://togetter.com/li/221599にまとまっているので、思った事を少し。。。
震災によってそれまで家族経営で別個に漁を行なっていた漁師さん達が今協業での漁を行なっている。実際行ってみて驚いた事に、それまで漁師さん同士の交流はあまりなく、お互いの漁の方法や加工する機械すらよく知らないという状況だったらしい。いわば商売敵同士であり、また穫るものが違えば漁の時間も違ってくるというのが主な理由だろう。なので、震災を機に(実際実に多くのものを漁師さんは失っており、簡単に言う事はできないのだが。協業化の一番の原因は設備のシェアでもある)これまで分断されていた漁のノウハウが共有されたり、うまくタイムシェアリングが起る事で、震災前よりも効率的で計画的な漁業の姿を描く事ができるのではないだろうか。 今回建設される番屋もここ最近は利用されておらず、ヒアリングの際もその使い方のイメージは漁師さん毎にことなり曖昧なものだった。おそらく漁が個人単位になったこともあって、あまり協業の場としての番屋が使われなくなっていったのだろうと推測される。なので、今回番屋を建設する事は同時に、新しいこの協業化という動きと連動するものでなければならないのではないか。新しい働き方によって番屋の使われ方がみいだされ、また番屋によって協業化の流れが確かなものになり、これまでにない働き方が生まれてくる。そのように建築がこの土地の漁師さんたちと復興という道のりを歩んでいく事を願っている。 プロジェクトは、来年の春頃まで続く予定。
by shinichi-log
| 2011-12-02 01:56
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