創造的な場についてのメモ。openlab.12
昨晩はopenlab.12を開催。
同時間に複数のイベントが行われていたので、客の出足はよくなかったがテーマの「OKUPA」についていろいろ考える数時間となった。メモ的に昨晩の内容をまとめておく。

まず順番は前後するが、ガウディ(坂田さん)のクリエイティブシティ論にからめた「創造的な場」についての考察は、昨今の京都の状況を考えてみても興味深い。クリエイティブシティというのが、行政が経済的な発展、地域の街おこしなどを露骨に目標とし、政策として実施されるのに対し、むしろ文化的プレイヤーの側から自主的に発生し、人と人を繋げていく「場」。スクワットの事例報告は、都市が創造的に盛りあげるのに必要な、人と人を繋げムーブメントを生み出す「場」の可能性を提示していた。ヨーロッパではスクワットによって開放された施設などがそのような創造的な場としてその都市のムーブメントを生み出してきた。とはいえ後述するように日本でスクワットによって場をつくる事が実質不可能なので、日本においてどのような仕組みを作ることが重要なのかがキーになって来る。このLABORATORYというスペースがそのような役割を担える場となればよいのだが。

続く久保田さんのアムステルダムを中心としたスクワットの事例報告。実際どのようにスクワットが実行され、運営されていくのか。日本の状況と比較してみると、例えば日本では他人の敷地に入るだけで違法(刑事罰を伴う)であるが、ヨーロッパではそれだけでは違法にはならず、不法(民事上の問題)として扱われる。そのような制度上の違いが日本で(狭義の意味で)スクワットが展開されない大きな理由になっているだろう。そのことは所有権よりも使用権が重視される。そもそも都市は住み集うもの達が作り上げて来た共有物と考えると、特定の個人が占有してしる事こそが占拠であると言えるのではないかという指摘は、まさに今回の占拠について考える上で、公共性や景観の問題などともからめて考えたいと思っていた事でもあった。
また久保田氏の指摘で、スクワットなどの活動は地域レベルでの理解を得られるかどうかであるということで、そのために様々な住民サービスを提供していくのだと言う。しかしながら実情は幅広い支持を受けているという訳でもなく、もっぱらインテリとアーティストが集まっているということであった。そのようなほんの一握りの人々のためではなく、幅広いプレーヤーを獲得するにはどのような戦略が必要になってくるのかが問われている。

ここで前半のプレゼンで武田さんがあげられた「特殊物件」というキーワードが興味深い。特殊物件とは倉庫や工場や、もと何だったか分からないような物件をさす。多くの場合そのような物件は、使い道が無いものとしてほったらかしにされていたり、取り壊されたりする。しかしながらそのような特殊物件をうまく使っていく想像力を建築家が提示していくことで、特殊物件の利用を促していく事が、前述の「創造的な場」の創出の発生を促していくようにも思われる。一般レベルで純粋な消費者であることから抜け出すためのきっかけを作り出していく事が重要になってくるように感じた。また中西さんが提示してくれたコモンという空間も創造的な場を生み出すために重要な要素になってくるように思われる。機能にみたされた場所ではなくどこか余白のような場を積極的に作り出していく事で建築家がある種の状況を作り出していくのかもしれない。
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by shinichi-log | 2010-08-22 13:41 | daily | Comments(0)
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